池田 真優

池田真優が描く“希望の波長”

― アートで命を救うアーティストの物語 ―

彼女は、いつも静かだった。

声を張り上げるでもなく、誇張するでもなく、ただ、淡々と描く。
けれど、彼女の絵を前にすると、なぜか胸の奥の奥が温かくなる。

それは「上手い」や「美しい」といった言葉では説明できない。
まるで、暗闇の中で誰かがそっと手を握ってくれたときのような——

そんな“希望の波長”が、そこに宿っている。
その人の名は、池田真優。

日本から世界へと伸びていく、新世代の現代アーティストだ。

そして彼女は今、世界でも稀な問いを作品にしている。

「アートは、命を救えるか。」

はじまりは、スマホ1台だった

彼女は自身の作品づくりにAIは一切使用しない。
けれど、彼女のキャンパスは、意外なほど小さい。
もちろん、巨大なアトリエもない。
スマホ1台。
そこから、彼女は世界へ届く絵を描き始めた。

たった1台のスマホがあれば、
世界中どこに居ても、そこが彼女のアトリエになる。

2018年。
SNSに投稿した作品が、わずか一か月で100万人のいいね!を集めた。
「なぜ、こんな絵がスマホから生まれるのか」
人々は驚き、拡散し、心を動かされた。

やがて、日本経済新聞社は彼女を
「新しい時代のリーダー(KOL)」として選出し、
コラムは電子版トップに連載される。
表舞台の照明が、少しずつ彼女に当たり始めた。

けれど、池田真優はそこで終わらなかった。
バズや数字に自分を預けるのではなく、
「表現が社会に触れたときに起きること」を学ぶように、
作品を現実の場所へ運んでいった。

東京タワー、映像美術館、企業フォーラム、国連関連イベント——
彼女の表現は、壁の中に閉じこもらず、
人のいる場所へと広がっていった。

世界が彼女を「選んだ」瞬間

2022年、彼女は韓国主催・アジア6カ国の国際アワード
「WORLD CREATOR AWARDS 2021」大賞を受賞する。
それはひとつの快挙だったが、彼女の物語にはさらに続きがあった。

フランス。
17世紀から続く、国家公認の公式美術展覧会 ル・サロン展
ここはかつて「芸術の価値を決める絶対的権威」とまで言われ、
歴史的には“アーティストの選別機関”として機能してきた場所だ。

あのクロード・モネでさえ落選したことがある——
そんな伝説を持つ舞台で、池田真優は評価を掴む。

このとき、彼女は気づいてしまった。
世界が自分を見ているという事実よりも、もっと大きなことに。

万博のステージで、世界が静まり返った夜

2025年。大阪・関西万博。
世界中から人が集まり、希望と未来が交差した巨大な舞台。
メインステージ「Matsuri」で開かれた国際子どもサミットで、
池田真優はプロジェクトデザイナーを務めていた。

そこで起きたのは、忘れられない沈黙だった。

世界185カ国と連携する国際団体LOANIによる授賞式。
Children of the Year 2025——
世界185カ国の中から選ばれたのは「日本」。
そして、弱冠13歳の少年、レア君。

彼は、ウクライナへの医療支援を目的に
子どもたちの絵を買ってもらうことで支援を生む
アートポストカードのプロジェクトを続けていた。

ただ、それだけ。
けれど、その“ただそれだけ”が、命をつないでいく。

奇跡の13歳と呼ばれるレア君とのプロジェクトを通じて、
池田真優は、はっきりと体感してしまう。

アートが「飾るもの」ではなく、
生かすものになり得るということを。

レア君と訪れた台湾復興プロジェクト、能登半島復興支援の一環として制作したアートポスターも、
その流れの中で生まれている。
そして彼女の中に、ひとつの誓いが立ち上がった。

「これからは、命を救うために描きたい。」

心を磨く覚悟で、ヨーロッパへ

アートで命を救いたい。
でも、それは情熱だけで叶う世界ではない。

作品を”救命の道具”へ昇華させるには、
圧倒的な技術の積み重ねと、仕組みと、協力者が必要になる。

パリでの発表を終えた後、彼女は制作拠点をヨーロッパに移す。
それは逃避ではない。
「まずは内面を磨く」という覚悟だった。

孤独な時間。
自分の弱さに手を伸ばし続ける時間。
けれど同時に、彼女は知っていた。
人が本当に強くなるのは、不思議なほど
“誰かの存在”があるときだということを。

そして、APECで世界が頷いた—日本人アーティストとしての歴史的快挙

2025年10月、韓国で開催されたAPEC会議。
そこで紹介されたのは、ただのアート活動ではなかった。

APECの官民協働プラットフォーム「APFF(アジア太平洋金融フォーラム)」で、
保険・年金・サステナブル投資・デジタル・イノベーション分野の座長も務める
Mack氏(大久保 亮)が語った
「女性の健康のための革新的資金調達フレームワーク」。

その具体例として、会場で紹介されたのが——
池田真優と日本企業によって現実に動いている、
世界初の投資モデルだった。

レアアースに依存しない未来を目指し、
稲作の副産物として捨てられてきた“もみ殻”から植物性シリカを精製し、
世界初となる新素材を生み出した企業
株式会社ニューシリカジャパン。

その企業が支援するのは、作品ではない。
「人を救おうとするアーティストの覚悟」そのものだった。

作品が売れるほど支援が広がり、
発展途上国で農作物が育ち、女性の仕事が生まれ、
生活と心を支える循環が回り始める。

会場の重鎮たちは深く頷き、
そのニュースは瞬く間にAPEC代表団へ駆け巡る。

それは、日本人アーティストが
アートと金融と社会課題を結び、国際会議で理想的な“投資モデル”として提示された歴史的な瞬間だった。

ミラノの祈り、そして2026年へ

2025年のクリスマス。
池田真優はイタリア・ミラノにいた。
レア君が始めたホームレスを支援するプロジェクトに参加した。

文化外交官として支援活動に身を捧げ、
奉仕の後、ミラノのドゥオーモで祈りを捧げる。

石の冷たさが残る空気の中、
彼女はレア君の小さな手に、自分の手を重ねた。

「助けたい」ではなく、「届かせたい」。
誰かの明日が消えないように。
誰かの心が折れないように。

そして彼女は、2026年にさらに大きな命を救うプロジェクトを行うことを誓う。
その挑戦は、ニューシリカジャパンという確かな背中の後押しを得て、
今日も静かに前へ進んでいる。

彼女が描くのは、“価値”の定義そのもの

私たちは、何を価値と呼ぶのだろう。
価格か、名声か、話題性か。
それとも、誰かの胸の奥が救われる瞬間か。

池田真優が描くのは、
見る人の胸の奥に残る「希望の波長」だ。
そしてその波長は、いまや作品の枠を超えて
世界の仕組みを動かし始めている。

捨てられてきたが、世界を救う素材へ変わるように。
まだ評価され切らない才能が、支えられ、磨かれ、
誰かの命を守る力になっていくように。

池田真優は、今日も一枚の光を描いている。
遠い誰かの暗闇に、届くように。

—— 彼女の物語は、まだ始まったばかりだ。